21 上海図書館蔵『三国英雄志伝』二種について
単著
2005年平成17年３月
『新大国語』第30号（新潟大学教育人間科学部国語国文学会）
『新大国語』第30号（新潟大学教育人間科学部国語国文学会）
上海図書館に版式を等しくする二種類の二十巻本『三国英雄志伝』が蔵されている。この二種の版本の挿図・文章について、楊美生本などその他の『三国英雄志伝』と比較し、この両本の成立した過程、そしてこの両本が必ずしも覆刻の関係にあるのではないことを明らかにした。さらに清代康煕年間以降に『三国英雄志伝』が多数出版されていることから、清代中期に最も流行していたのは『三国英雄志伝』であることを述べた。